何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
優しい嘘
「拓哉さん、14時から会議が入っておりますが……。
お体は大丈夫ですか……?」

「問題ない。
お前は心配しすぎだ」

「すみません」



呆れた様に笑われ、私も思わず笑みを零してしまう。


拓哉さんは無事に退院して、仕事にも復帰した。
でも、しばらくは車椅子生活だ。


私は彼専属の秘書になり、公私ともに拓哉さんのサポートをしている。



「……」



でも……。
ふと考えるのは、いつだってあの人の事だった。


少し意地悪で、自分勝手で、子供みたいで……。


だけど……。
真っ直ぐで優しくて……。


太陽みたいに温かい……私の最愛の人。
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