男の秘密
「落ち着いた?」

羽奈に家まで来てもらって、一息ついた時そう言われた。

「うん。急にゴメンね」

帰り道のスーパーで適当に惣菜を買ってくれた羽奈。

優はその間も上の空で羽奈の後を何とかついて歩くだけだった。

「それで、何があったの?」

優に変わって、勝手にコーヒーを入れて来た羽奈が、テーブルにそれを置く。

そのコーヒーを一口飲んでから、優がこれまでの出来事を羽奈に話した。

「やっぱりそうなるわよね。」

深いため息の後、そう言う羽奈を、この世の終わりのような顔で見つめる優。

『そうなるって、どういう事?』

「「わかった」・・それだけだったの?」

「うん。あ、電話を切る時に、今度会場探しに行く時には連絡が欲しいって」

「・・・」

考え込んでいる羽奈の様子を、不安そうに眺めているが、時間が止まったように長く息苦しい。

「優は加藤と二人で食事してみて、忍さんとの違いが分かったの?」

「加藤くんと食事しても、同期以上の気持ちにはならなかった。
忍さんとはドキドキしっぱなしだし、「分かった」って言われた時、凄く辛かった」

「それだけ分かったら大丈夫。でも、今後加藤と二人で出かけるのは止めた方が良いわ」

「でも・・」

「優に疚しい気持ちが無くても、好きな人が異性と二人で出かけるのは、嫌な気持ちになるわ
もし、忍さんが女性と二人っきりで出かけたら優はどう思う?」

「忍さんが女性と・・・」
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