男の秘密
「木曜が同期会って中途半端よね。まぁ、村田さんが会社を辞めるから送別会を兼ねてるからでしょうけど」

「え?!村田さん止めるの?!」

二人の同期の村田は短大卒で22歳、ショートカットの似合う元気な女性だ。

人付き合いに苦手な優にも、気さくに話しかけてくれるので、仲良く出来ている。

「そうなの。彼氏の転勤に着いて行って、そのまま向こうで結婚だって!」

「早くない?!」

自分は恋人すら居ないのに、村田は結婚の話まで進んでいる事に驚きを隠せない。

「まぁ、早いと言えば早いけど、こういうものはタイミングだから」

『確かにそうだけど』

早いから良い、遅いからダメなんて事は無いと頭では分かっているが、何だか複雑な気分だった。

ただ、今回の同期会は送別会を兼ねているなら、優先させるべきだと思う。

「じゃぁ私、忍さんに日にちずらして貰おうかしら」

「何言ってるの、楽しみにしてたじゃない。それにお店予約してあるんでしょ?」

「それはそうだけど」

あれから何度かメールのやり取りをしている間に、《忍さん》と《優》と呼び合うようになった。

そうしている内に、自然と木曜日に忍と会えるのが楽しみになっていた。

「村田さんとは、別の日に女子会を開くように段取りしてるから。気にしないで行ってきなさいよ」
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