男の秘密
土曜出勤をせずに済んだ優は、羽奈達と村田へのプレゼントを買いに出かけたが、明日忍と出かける事で頭が一杯で買い物どころでは無かった。


二人と別れ、一旦自宅に戻り、お弁当の買出し表を作る。

『そう言えば、誰かとお弁当を持って出かけるなんて初めてだわ』

早くに両親を亡くした優は、祖母と二人で慎ましく暮らしていた。

週末も殆ど家に居て、祖母と一緒に庭の手入れや、繕い物、料理等をして過ごした。

毎日家と学校の往復の所為で、親しい友達も出来ず、休日に友達と遊びに行く事もなかった。

『忍さんと出会って、初めての事ばかりだわ』

大学で出会った羽奈は、初めての友人だった。

『羽奈と出会った時も初めての事だらけだったっけ』

距離感も分からず、どう接していいかも分からず戸惑ってばかりだった。

『よく、今でも友達になれたと思うわ』

思い出し笑いをしていてハッとした。

「やだ、買い物に行かないと!」

『お弁当何にしようかしら。服は?
あぁ、お弁当のおかずは買い物しながら考えよう!』

慌てて買い物に行く準備を済ませ、スーパーに向かった。
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