一途な御曹司に身も心も奪われ虜になりました
『少し綺麗だからって調子に乗ってる』
『男なら誰にでもいい顔する』
『恋人を取られないように近づかせないようにしないと』
『女の敵』
など…

聞くに耐えない言葉が噂として飛び交い、結果的に里香は孤立し、精神的に弱ってしまった。

そんな里香を推進課が守りはした。

色恋沙汰で立て続けに辞めさせてしまう訳にはいかなかったし、そのために推進課は存在していると言っても過言ではないから。

でも里香が今だに異動を希望しているところを見れば同様のことが起きているのだろうと勘繰らずにはいられない。


「里香はなにも悪くないのに」

「んー…でも私を悪者にすることで失恋の痛手が軽く済むなら、こんな私でもあの会社にいる意味があるってもんよ」


投げやりな様子で笑った里香に返す言葉が見つからない。

こんな風に自虐的な言葉を里香が口にしたのをはじめて聞いた。


「なにか…」


あった?

そう聞き掛けたところ、言葉を被せるようにして里香が私に話しを振ってきた。
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