転校先は男子校?!


〜部屋の前〜


や、やっと着いた〜。
あの後、俺も神崎もシーンとしてて
喋ってなかったから


気まずいったらありゃしない
正直早く着けってずっと思ってたから
嬉しくてしょうがないわ


「…この404号室が俺らの部屋だから
間違えるなよ?あっこれ鍵な」


ようやく喋り出した神崎は
意外といつもと変わらない様子だった



はい、と渡された鍵はピカピカの新品で
キラキラ光っている


「あ、ありがと…」


何だか緊張してしまい喋り方がぎこちなくなる

そんな俺を見た神崎は
ふぅーと息をはいて言った


「何か悪い態度とってゴメンな
あんまりさっきのが可愛いから…さっ」


神崎は少し恥ずかしそうに言う

だが俺はその言葉の意味がわからず
ポケーっとした顔になり


ん?と顔を横に倒し言う


「…ん?何のことだ?
可愛いのなんてあったか?」


というと今度ははぁーとため息をはいて
分からないならいいと言う


神崎はクルッと向きを変え鍵をあけて中に入った


ガチャ



「…わぁスッゲェ広いな!
これ本当に寮なのか?ってくらい広いぞ」



目をキラキラさせながら言う俺に
そうかっ?普通じゃね?と答える神崎



いやいや、どう見ても広すぎだ
最低でも人が10人住めるくらいの部屋数と
広さがそこにはあった




そんな事を考えている間に神崎は
スタスタと歩いて行ってしまう


急いで神崎の方に駆け寄り
あとをついていった
< 16 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop