死神の眼
背中から冷たい汗が流れた。

常に誰かに監視されているような感覚。
身体の震えが止まらない。

恐怖に押し潰されそうだ。

何も考えられなくなった。


それからどのくらい時間が過ぎたのだろう。

窓からは不気味に光る月が見えていた。
ようやく思考が回復し、あるところに電話をかけた。

「もしもし、一ノ瀬です」

「・・・・・・何の用だ?」

威圧感のある低い声。

「明日、俺の家に来て下さい。用件はその時に話します」

電話口から溜め息が一つ聞こえた。

「・・・・・・分かった。」
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop