恋色シンフォニー

ひとしきりお互いの唇と舌を味わってから、三神くんがささやいた。

「綾乃のベッドに行きたい」
「狭いよ?」
「じゃ、ここでする? それも刺激的で僕は構わないけど……」
「ばか」

三神くんは、ひょいと私をお姫様抱っこする。
私はしっかりしがみついた。
少しでも負担を軽くしないと。



「ねえ、綾乃、ひとつ、お願いがあるんだけど、きいてくれる?」

三神くんが私をそっとベッドに降ろしながら、甘い声で言った。

「なに?」

何かさせられるんじゃないかと内心ハラハラしたけど。

「そろそろ、名前で呼んでほしいんだけど」

うー、そうきたか。

「……圭太郎?」

「疑問形じゃなくもう一回」

「……圭太郎」

「……やば。めっちゃくちゃ、いいかんじ」

唇を塞がれ、めっちゃくちゃ、いやらしいキスをされる。
気持ちよくて、うれしくて、泣きそう。
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