恋色シンフォニー






曲はクライマックス。
テンションは最高潮に達する。
やっぱり素敵すぎる!

このまま曲が終わらないでほしい、と思った。
ずっと聴いていたい。
ずっと、……三神くんを見ていたい。





拍手しすぎで、手が痛い。

指揮者が何度も呼び戻される、カーテンコール。

何度目かで、指揮者がオケのメンバーを立たせようとするけど、コンマスは立たずに、指揮者を讃える。
指揮者の早瀬さんははにかんで、オケと客席にお辞儀をする。
わ、かわいい。

指揮者が再び指揮台に立ち、構える。
アンコールだ。

……カヴァレリア!

マスカーニ作曲『歌劇 カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲』。

この曲も大好き!

ゆったりした、美しく、時に切ないメロディを、弦楽器が歌い上げていく。

やっぱり三神くんに釘付けになってしまう。


これから先、
シェヘラザードをきいても。
オルガン付をきいても。
カヴァレリアをきいても。
三神くんのことを思い出されずにはいられないだろう。

……なんてことだ。

……なんてことしてくれるのよ、三神くん。


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