恋色シンフォニー
「しばらく、仕事に生きることにしたの。趣味の時間もとりたいし。恋愛は当分結構です」

「えー綾乃さん、もったいないですよ! 男性陣も狙ってるんですよ!」

「ないない」

「ありますって! まさか気づいてないんですか⁉︎」

「何をよ」

「次々に話しかけてきたり、食事に誘われたり、といったアプローチをです!」

「アプローチ? どれが?」

そんなん、された覚えはないんだけど?
話しかけられるのは、仕事の話だし、
食事だって、みんなで一緒に行く時に義理で誘われてるだけだし。

「……玲子さん、笑ってないで何とか言ってくださいよぅ」

「まあ、そこが綾乃ちゃんの面白いところだから。で、趣味は何なの? 初めて聞く話じゃない?」

「……秘密です。引かれるから」

「えー教えてくださいよぅ。ここだけの秘密にしますから!」
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