さくら、ひらひら。
私の席は、二人と離れていて、二人から斜め線上の一番後ろの席。
小泉くんを視線で追えば、自然目に入る梓の姿。
もともと、窓の外を見つめているふりをしながらその奥を見つめていた小泉くん。
ふて寝していた理由の大半は、これだと言うことを、私は知っている。
けれど、最近はその後ろの席から、窓の外の桜をしょっちゅう見つめていた梓が、ちらりちらりと前を向くようになった。
きっと、受験のプレッシャーと戦う自信をつけるために勉強する、それだけじゃない。
先輩の姿を見るのが辛い、と言っていた梓は、不意に気づいたのだろう。
先輩以外の人の、自分に向けられた優しさに。
小泉くんを視線で追えば、自然目に入る梓の姿。
もともと、窓の外を見つめているふりをしながらその奥を見つめていた小泉くん。
ふて寝していた理由の大半は、これだと言うことを、私は知っている。
けれど、最近はその後ろの席から、窓の外の桜をしょっちゅう見つめていた梓が、ちらりちらりと前を向くようになった。
きっと、受験のプレッシャーと戦う自信をつけるために勉強する、それだけじゃない。
先輩の姿を見るのが辛い、と言っていた梓は、不意に気づいたのだろう。
先輩以外の人の、自分に向けられた優しさに。