さくら、ひらひら。
本当は親友なんだから、背中を押してあげなきゃいけないのに、それができるかどうか、分からなくて。


そんな自分が本当に嫌でたまらない。
……だから、言えない。


誰にも気持ちを伝えることができない。
自然に消化できる時を、待つしかないんだ。

桜の花びらが、満開を通りすぎて次第にはらはらと散りだした、もどかしい愛しい苦みを覚えた、18歳、春―――…。



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