婚約者はホスト!?④~守りたいもの~(番外編あり)

「ホッとしたからだよ… レイモンドさんがカッコ良くて、王子様みたいな人で…。」

「なんで、なつがホッとするの…?」

「だって あんなに素敵な恋人がいれば、芹香さんも圭司のこと忘れてくれるでしょ? ずっと 私 怖かったから… 芹香さんがいつか圭司を奪いに来るんじゃないかって…。だから レイモンドさんのおかげで、私 すごく 安心したの… それで 浮かれちゃったんだと…思う。だから 信じて…私が圭司以外の人にドキドキする訳ないでしょ? だって 私にとっての王子様は圭司なんだから…。」

って…
なんだか 勢いに任せて、随分恥ずかしいことを言ってしまったような…

圭司は目を見開いたまま黙っているし…。
じわじわと顔が赤くなっていく…。

「もう 圭司 何か言ってよ…」

恥ずかしさのあまり俯いた瞬間、圭司は私の体をギュッと抱きしめた。

「ごめん 俺 なつが可愛すぎて、どうにかなりそう…」

「えっ あっ」

そして 息つく間もなく、圭司のキスがあちこちに降ってきた。

「ねえ ちょっと 圭司… ダメだよ… こんな場所で…」

「だって なつがあんまり可愛いこと言うから… もう 止まんない…」

そう言って、圭司は助手席のシートごと私を押し倒した。

「だから 車の中じゃダメだって!」
 
私は、圭司の胸を両手で押しのけた。

「分かったよ じゃあ お城の中でならいい?」

イタズラっぽく笑いながら、圭司は窓の外に視線を向けた。

「え… なに言って…あっ!」

窓の外には、メルヘンチックなお城の形をしたラブホテルが……

「俺 王子様だしな…」

圭司は得意気な顔でニヤリと笑い、私の手の甲にチュッと口づけた。

「えっ ちょっと… 圭司…」

そして、圭司は戸惑う私の手を引いて、そのままホテル…いや お城へと向かった。

「も~う 王子様は、そんなに ガツガツしてないんだけどな…。」

なんて言いながらも、圭司に愛される喜びで私の胸はいっぱいだった。

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