溺愛レンズ



あまり回転の良くない頭がさらに鈍くなったみたいにボーッとして…ハッキリとしない。



今起きたあまりに衝撃的な出来事と、自分の無知さアホさに思わず苦笑いが漏れる。


だって……人気ナンバーワンモデルに気が付かないなんて、やっぱり何度考えてもアホすぎる話しだ。


有馬さんは、そんな私だからこそ気にせず何度もあの公園に来たんだとは思うけど、普通に考えてたらやっぱり失礼な話だ…我ながら恥ずかしい。



それにしても有馬さんって、何だかやっぱり少し不思議だ。


いや、不思議というよりは独特な雰囲気を持っている。



芸能人だからとか…そんな事じゃなくて。



初めて会った時の印象は、どこか冷た気で…素っ気なくて…少しだけ怖くて。



だけど実は意外と優しくて、笑顔を見せてくれる時もある。
だけど何処か……儚げ…なんだよね。


男の人に対して儚げだなんて思う事は可笑しいのかもしれない。



だけどなんでだか、そう思ってしまうんだ。



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