protect you〜守るべきもの〜



そう思っている間にも、榊は鬼の形相で怒鳴りつけてくる。



「馬鹿じゃねーの!?
闇抱えてる自分がそんなに好きかよ!!」



その一言一言が、イライラを加速させる。



「好きなわけ...ねぇだろーが!!」


「なら少しは顔上げたらどうだよ!!
過去の感傷に浸るのは構わねーけど、そのまんまじゃ前に進めねーだろ!!」



……これは、ただのカンだけど。


どっちかっていうと、榊の本性はこっちじゃねーかなって思う。


いわゆる『素』ってやつ?


真っ直ぐにぶつかってくるこの『榊』が、ホンモノの榊だ。


その言葉に返す言葉を探すのを悟られないよう、目を背けた。


そして、やっと見つかったのがこれ。



「進みてぇよ……進めるもんなら。けど……」



けど。


昔みたいに、笑ったり、誰かと遊んだり。


そうなることは許されない。


なぜなら……俺が泉里を殺したから。


一生消えない罪を背負って生きるのが俺の定めだって分かってるから。


だから……コイツらとはいられない。


でも、1番怖ぇのは、それじゃなくて。


もっともっと、根本的なこと。




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