エリートな先輩の愛情を独り占め!?
「そういや桜庭さん結婚したんだな、クールだし独身貫きそうな感じだったから驚いたよ」
「なに言ってんですか八谷先輩、桜庭さんは彼氏にはにゃんにゃん甘える系ですよ。人は見かけによらないんですから」
「えっ、そうなの? うわー、想像つかねー」
なんか、変なところ鈍いんだよなあ、八谷先輩って。仕事ではキレッキレなのに、プライベートでは意外と抜けてるところが多いと最近わかった。
まだまだ私の知らない彼が沢山出てきそうで、ワクワクするっちゃするけど……。
「理乃は意外と甘えてこないよなー。俺はこんなに甘やかす気満々で帰ってきてるのにさー。出張帰りで娘に相手にされない父親の寂しい気持ちがよくわかるよ」
「なに言ってんですか、お好み焼き焦げますよ」
「本当お前付き合ってから塩対応だよなー」
ほらほらータマちゃんおいでーと、からかうように先輩が手を広げるので、私はぽふっと彼の肩にもたれた。
「はは、珍しいこともあるもんだな」
笑いながらぽんぽんと私の髪を撫でてから、八谷先輩はホットプレートの電源を落とした。
「八谷先輩、可愛いです」
「三十路間近の男が可愛いってどういうことだ」
「じゃあかっこいいです」
「……理乃、ちゃんとこっち向いて」
八谷先輩の胸に埋めていた顔をくいっと上向かされて、頬にキスをされた。
泣きたくなるほど優しい笑顔を浮かべる八谷先輩を見て、幸せだなあ、と、本当に強く実感した。
胸の中にじんわりと温かいなにかが溶け込んでいくように、あなたのことを心底愛しいと思う。
「……八谷先輩、待っててくださいね。私、本社に行けるように頑張りますから」
「うん、頑張れ。ひいき目はできないから、自分の力で上がってこい」
「私、本当に八谷先輩が先輩でよかったって、もう何千回も思ってるんですよ」
八谷先輩は、恋人である前に、やっぱり永遠に私の憧れの先輩であり、私の目標なのだ。
そのことを初めて八谷先輩に伝えると、彼は驚いて一瞬固まっていたので、私からちゅっと軽いキスをした。
「うわー、お前本当ズルいわ……」
仕返すように、深いキスを降らせる八谷先輩の背中に、私はそっと腕を回した。
「なに言ってんですか八谷先輩、桜庭さんは彼氏にはにゃんにゃん甘える系ですよ。人は見かけによらないんですから」
「えっ、そうなの? うわー、想像つかねー」
なんか、変なところ鈍いんだよなあ、八谷先輩って。仕事ではキレッキレなのに、プライベートでは意外と抜けてるところが多いと最近わかった。
まだまだ私の知らない彼が沢山出てきそうで、ワクワクするっちゃするけど……。
「理乃は意外と甘えてこないよなー。俺はこんなに甘やかす気満々で帰ってきてるのにさー。出張帰りで娘に相手にされない父親の寂しい気持ちがよくわかるよ」
「なに言ってんですか、お好み焼き焦げますよ」
「本当お前付き合ってから塩対応だよなー」
ほらほらータマちゃんおいでーと、からかうように先輩が手を広げるので、私はぽふっと彼の肩にもたれた。
「はは、珍しいこともあるもんだな」
笑いながらぽんぽんと私の髪を撫でてから、八谷先輩はホットプレートの電源を落とした。
「八谷先輩、可愛いです」
「三十路間近の男が可愛いってどういうことだ」
「じゃあかっこいいです」
「……理乃、ちゃんとこっち向いて」
八谷先輩の胸に埋めていた顔をくいっと上向かされて、頬にキスをされた。
泣きたくなるほど優しい笑顔を浮かべる八谷先輩を見て、幸せだなあ、と、本当に強く実感した。
胸の中にじんわりと温かいなにかが溶け込んでいくように、あなたのことを心底愛しいと思う。
「……八谷先輩、待っててくださいね。私、本社に行けるように頑張りますから」
「うん、頑張れ。ひいき目はできないから、自分の力で上がってこい」
「私、本当に八谷先輩が先輩でよかったって、もう何千回も思ってるんですよ」
八谷先輩は、恋人である前に、やっぱり永遠に私の憧れの先輩であり、私の目標なのだ。
そのことを初めて八谷先輩に伝えると、彼は驚いて一瞬固まっていたので、私からちゅっと軽いキスをした。
「うわー、お前本当ズルいわ……」
仕返すように、深いキスを降らせる八谷先輩の背中に、私はそっと腕を回した。