秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「稜真に仲立ちして貰おうかな」

「それなら、柾貴さんの方が良くありません?柾貴さんの方が上手に説得できるような気がしますよ」

香音は俺と同じ考えだった。

「・・・お前に柾貴のコトを褒められるといい気がしない」
香音のしれっとした顔が何だかムカついた。


「それって嫉妬ですか?」

「ハ、ハッキリ言うなよ・・・」

俺はバツが悪くなり、香音から顔を逸らした。


「・・・愛ちゃんの悪口を言いながらも、愛ちゃんの為に一肌脱ごうとするなんて・・・永遠さんってやっぱり優しいですね。妹思いの優しいお兄ちゃんだ」


「お前のお兄ちゃんも妹命みたいな感じだな・・・」


「あれは余計なお世話と言うか・・・」


「妹の相手まで見つけて来るなんて…お前のお兄ちゃんのシスコン振りは重症だぞ」


「だから、お兄ちゃんの言う相手の壮ちゃんは唯の幼なじみですから」


「向きに言わなくてもいいよ。
香音は俺に惚れてる。結婚するのは俺以外に考えられないだろ?」


自分でも傲慢な言い方だが、俺の言葉通りで、香音は俺に惚れている。

その証拠に頬を染めて何も言わなかったーーー・・・


「愛よりはマイルドな気の強さでホッとした」


愛みたいな感じだったら、俺は絶対に女房の尻に敷かれて一生送っていたかもしれない。


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