秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「緑川の代わりに家元を継ぐ前妻の息子か・・・」


「じゃ奈都也さんの息子さん?」


「はい」

俺は緑川を父さんの元に案内した。


「不肖の父親の為に君も苦労するな」

「よ、頼さんなんてコト言うんですか?」

「的外れなコトは言っていないと思うが」

「今日は結婚式ですよ。不謹慎です」

「母は生後間もない俺を残して亡くなりました。父だけでは養育が困難であるから、家元に預けたんです。お爺様と父の間には俺には分からない溝があり、二人は絶縁状態です・・・俺自身もずっと父には会っていませんでした。ここまで養育してくれたお爺様やお婆様の手前、自分から父に会うコトはできませんでした。
父に会う機会を与えて頂き、神宮寺社長には感謝します」


「俺は何もしていない。娘の愛が緑川家にも挙式に列席して欲しいと願っただけだ」


「お爺様とお婆様の説得を試みたのですが・・・お爺様も頑固で首を横に振ってばかりで」


「・・・不肖の父親だと言って悪かったな。冬也君」

「いえ」

「ところで君は幾つだ?」

「ご子息の永遠さんと同い年です」

父さんは絶句してしまった。


「緑川には愛と同い年の息子が居るのか!?息子と同い年の女性を嫁に貰うとは…アイツの神経はどうなっているんだ?」


「頼さん、落ち着いて下さい」


「緑川、出ようか?」


「はい」

俺は緑川と共に控室を出ると、柾貴が廊下に凭れかかって待っていた。


「話は終わったのか?」








< 221 / 230 >

この作品をシェア

pagetop