ねぇ、好き?
それから崇とは、今まで以上に会わなくなっていった。

例え、会ったとしても、何か気まずい空気が流れている。


そして、佐々木とは……


相変わらずの関係。

飲みに行った帰りに、「付き合おう」と言われる。

そう、お酒の入った時のみ。

だから、私がその言葉を信じる事はない。

佐々木とは“仲の良い同期”。

その感情しかないはずなのに……

あの日の佐々木の優しさが本当に嬉しかった私。

あの日以来、佐々木に「付き合おう」と言われる度に、私は悲しい気持ちになる。

だって、佐々木は私の事をからかっているだけなんだから。

きっとあの言葉は本心じゃない。

そう思うと、何故だか悲しくなるんだ。

だけど、佐々木は同期。

男として、好きというわけではない。

そう思っていた。



それから月日が経ち、12月――…


結局、私と崇の関係が修復する事はなく、別れる事に。

その別れ話の時、


「弥生、他に好きな人出来た?」


そう崇に聞かれた。

あの日以来、崇から気持ちは離れていったけど、他に好きな人なんていなかった。

だけど、崇にそう言われた時、私の頭に浮かんだのは……

佐々木だった。

正直、この時は、

“何で佐々木の顔が?”

そう思った。

だって、佐々木は同期なだけだから。


だけど、気が付けば、私の心の中で、佐々木が気になる存在に変わっていた――…


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