ねぇ、好き?
信号が青になる。

途端、私は走り出す。


「えっ?弥生!?」


急に走り出した私に驚く三人。

そんな三人を気にせず、私は走る。

だけど、私が横断歩道を渡り切った時には、もうそこに崇はいなかった……


「ハァ、ハァ……ハァ……、どこ?」


辺りを見渡しても、崇の姿はない。


「弥生、どうした?」


心配そうに私に駆け寄る佐々木。

だけど、そんな佐々木に気付かず、私は携帯を手に取り、崇に電話をする。

何回かコール音は鳴るけど、その電話に崇が出る事はなく、留守電に繋がる。

私は何度も掛け直す。

だって、嫌な予感がするから。

だけど、崇が電話に出る事はなかった。


私は諦めて、携帯を鞄にしまう。


「弥生、どうしたの?」


いつの間にか碧も私のそばに来ていたみたいで、心配そうに私を見ている。


「うーん……。彼氏に似た人を見た気がしたんだけど……。気のせい、かな?」


私は出来るだけ明るく答える。


< 7 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop