カリスマ社長に求婚されました
「失礼します」

いったい、なんの用件で来られたのだろうと、緊張しながらドアをノックし入ると、蓮士さんの姿が目に入った。

「れ、蓮士さん⁉︎」

どうしてここに⁉︎

思わず声を上げると、蓮士さんはソファーからスッと立ち上がってニコリと微笑んだ。

「茉奈ちゃん、おはよう」

「おはようございます……。あの……、いったいどんなご用件ですか? 社長でしたら、午後まで戻られませんけど」

やっぱり身構えてしまう。

週末に、蓮士さんのことを聞いてみようと思っていたのに、忘れてしまっていた。

それだけ優一さんと、ラブラブな時間を過ごせたからだけど、蓮士さんを前に途端に緊張した。

「そうみたいだな。だけど、オレとしては都合が良かったよ。茉奈ちゃんとゆっくり話せるから」

「えっ? 私とですか……?」

蓮士さんは、いったいなにを考えているんだろう。

と考えていると、彼がクスクス笑った。

「そんなに怖い顔をするなよ。今日は謝りたいと思って来ただけだから」
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