カリスマ社長に求婚されました
蓮士との再会
週明けの月曜日、出勤すると受付をしてくれる女性社員が、私に不安げに近寄ってきた。

「おはようございます、坂下さん。社長は、今朝は外回りですよね？」

「おはようございます。はい、パーティーのお礼に得意先に回るとかで……。どうかしました？」

雰囲気から、あまり良くないことが起こっているのは分かる。

だから、尋ねながらいろいろな思いが駆け巡った。

まさか、週末のパーティーになにか粗相があったとか？

すると、「いえ、中沢様とおっしゃる方がお見えなんです。社長は午前中は不在と申したのですが、どうしてもと強引に待たれて……」と、かなり困ったように言われてしまった。

「中沢様？」

どこかで聞いたような名前なのに思い出せない。

でも社長室で待たれていると知れば、とにかく対応するしかない。

彼女にお礼を言うと、足早に社長室へ向かった。
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