カリスマ社長に求婚されました
「オレもそう思う。だけど蓮士は、それはただの誤魔化しにすぎないと言っていたな。大事なのは、リアルでの幸せ。だから、あいつやけに金にはこだわるタイプだ」

「それって、どういう意味なの?」

「要は、物質的な幸せが大事ってこと。だから、銀行の投資窓口で金を動かすことを生きがいにしているんだよ。経済の成功こそが、幸せの秘訣!みたいなさ」

なるはど、だからふたりは友達とはいえ、距離が空いているのかと、なんとなく分かった。

「それでも、ふたりは友達なんだ?」

当たり前な疑問をぶつけると、優一さんは苦笑いをした。

「普通はそう思うよな。だけど、お互いにお互いの才能は認め合っているんだよ。考え方は受け入れられないけど」

「そうなのね。そういうところ、優一さんたちらしいのかも」

カリスマ社長である優一さんや、エリートビジネスマンである蓮士さんなら、そういう割り切った関係もあるのかもしれない。

「蓮士のことが気になれば、オレが教えるから、あいつに連絡なんてするんじゃないぞ?」

優一さんは私の頬を軽く掴むと、拗ねるようにそう言った。
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