カリスマ社長に求婚されました
いつもの挑発めいた口調で、蓮士さんは言っている。

すると優一さんは深くため息をつき、拳を作っている手を下ろした。

「バカバカしい。蓮士の気まぐれに、茉奈を振り回さないでくれないか?」

と言った優一さんは、私の肩を抱き引き寄せた。

「帰ろう、茉奈。怖かったろ?」

「う、うん……。ありがとう、優一さん」

身を翻した優一さんは、足早に路地を出ようとする。

つられるように歩きながらも、背後の蓮士さんが気になった。

簡単におとなしくなるタイプには見えないけど……。

チラッと振り向こうとすると、その前に蓮士さんの声がした。

「振り回しているのは、優一だろ? 茉奈ちゃんに余計な心配をかけたくないなら、奈子とは手を切れよ。それとも未練がある?」

奈子さんの名前が出てくると、どうしても緊張してしまう。

すると優一さんは一度立ち止まって振り向くと、蓮士さんに言った。

「お前には、関係ない」
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