夜闇に咲く
そこからは初めに握られた手が熱くて、意識しすぎてどうにかなるかと思った、どうやってあそこから戻ったのかはわからないが、目の前には屯所があった。





今思えばこの幕末人を斬ったくらいで息が切れたり気分が悪くなるわけないし手をつないだのも僕が逃げないようにってだけだったのかもしれない


……いやまさかこんなに大きいのに迷子になるとか本気で心配するわけが……


えぇ?



「……日和」



怖い。怖いけど。

弱いままでなんて、死んでも居たくない。



強くなって、誰にも文句を言われないくらい強くなってやるんだ。

このご時世”刀”で生きるもの。


今までの僕からしたら前の世界がこの世界に来るための準備段階だって言われても驚きやしないさ



「うん、よし、行こう」

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