地味子さんの恋愛事情
「もうわかったでしょ?」

そう言った私に竜馬はやれやれと息を吐くと、
「まあ、わかったっちゃわかったけど…」

どこか納得が行かないと言う様子で呟いた。

「まあ、結果的にはいいのか悪いのか…」

大河も納得が行かない様子だ。

「それでもいいか…。

どちらも選ばなかったって言う結末だけど、桃子がそれでいてくれるならばいい」

そう言った竜馬に、
「右に同じ」

大河が言った。

よかった、何とかなった。

どうにかして丸く収まった結末に、私はホッと密かに胸をなで下ろした。
< 61 / 65 >

この作品をシェア

pagetop