恋をしよう!
「美咲ちゃーん、早く早く!」

その声に視線を向けると、田村が手招きをしていた。

もう少し先に視線を向けてみると、荻原が彼女のところへ向かっているところだった。

「千秋ちゃん、足が早いよ」

ようやく田村に追いついた荻原が呆れたように言った。

「あっ、和風喫茶だ」

荻原が僕のクラスに視線を向けたかと思ったら、そんなことを呟いた。

「あっ、ホントだ。

ちょっと覗いてみようか」

田村がそう言って、荻原と一緒に和風喫茶へと入って行った。

あいつ、すぐそばに僕がいたことに気づいてなかったな。

そう思っていたら、ズボンのポケットに入れていたスマートフォンが震えた。

取り出して確認をすると、荻原からのメールだった。
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