恋をしよう!
「別れを告げたんだ、手元の証拠は全部消してくれるんだろうな?」

そう言った僕に、
「念のために残しておきますよ」

古川が言った。

「な、何でだよ…?」

証拠を消してくれるんじゃなかったのかよ…!?

「俺はそんなことは一言も言ってないですよ」

僕の頭の中を読んだと言うように、古川が言った。

「それから、しばらくはあなたのことを監視していますから。

あなたが荻原先輩とヨリを戻さないように」

古川はクスッと笑うと、
「じゃあ、また明日」

数学準備室を後にした。

手元にあるスマートフォンに視線を向けると、王冠をモチーフにしたクリスタルのストラップが視界に入った。
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