恋をしよう!
さっさと結婚してとは言うけれど、僕のつきあっている彼女が高校3年生だと聞いたらどうする?

これでもまた同じことが言えると言うのか?

僕は食事を済ませると、
「少し散歩に行ってくる」

母親に声をかけた後、コートとマフラーを手に持った。

コートを身につけると、マフラー――クリスマスイヴに美咲がプレゼントしてくれたネイビーのマフラーだ――を首に巻いた。

外を出ると、骨身にまで染みそうな寒さが襲ってきたが天気はよかった。

「初詣に行ってくるか」

近所に小さいながらも神社があったことを思い出した僕は、そこへ足を向かわせた。

年明け3日目になると、あまり人はいなかった。

僕は財布から5円玉を取り出すと、賽銭箱へと投げ入れた。
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