ふんわり系男子が考えてること。




初めて来た。


たくさんの木と花に囲まれた高校、
若葉高校。




校門の前まで来たけど澪くん
一体どこにいるんだろう。




『もーもっ』




久しぶりに生で聞いた声に
きょろきょろと見渡してると




『ばーか。後ろ見ろよ』

『わ!澪くん!!』




振り返ると視界に澪くんが入った。



髪が少しだけ伸びて
背も伸びた??



中学の学ランの澪くんしか
知らなかったから

ブレザーの澪くんはとっても新鮮。




『会いたかった!ずっと!』


『はー?なにいってんの、
高校生活楽しんでるくせに。
また観察してるらしいな』


『あ!うん!とっても楽しいよ!』




すぐに思い浮かぶ彼方くんの顔。



‥‥‥‥あ。

私、彼方くんを置いてきてしまった。




行かないでって言われたのに。




『澪くん‥‥やっぱ今日帰ろうかな。』




あの時、何か用事があったのかもしれない。

彼方くん、怒ってるかな‥‥。




『え?なんで?』

『置いてきてしまったから‥‥』

『‥‥もしかして、あいつ??』



澪くんが私の少し後ろを
指さす。


それに続いてふりむこうとしたら






ぐいっ





『わ!!』


突然、誰かに後ろから引っ張られた。



ぽんっ


そのまま後ろの誰かの
胸の中におさまる。




見上げると



『彼方くん!!!?』



そこには彼方くんが。





『ごめん、来ちゃった。』




まるで初デートに遅刻してきた
女の子のように初々しい香りを
かもしだす、彼方くん。



こんな状況でもとっても可愛い!!




『なにももに触ってんの?』



そしたら澪くんがキレて
私の腕を掴んで澪くんの方に
引き寄せようとする。




でも彼方くんが私を離さないから
なんだか変なかんじになった。



なんだろ、この体制。




彼方くんに抱かれて
澪くんに片腕をつかまれてる。



周りにはどう見えてるのかな。





『れ、澪くんっ、やっぱ
今日は帰るよっ』



『はぁ???』



『ほんとごめん!』





私がそう言うと、澪くんは
サラッと腕を離した。



前から変わらないね、
そのすぐ手放しちゃうところ。




『彼方くん、帰ろっか』


『うんっ』



私は彼方くんの胸の中から
抜けて、腕を掴んだ。


そのまま2人で若葉高から離れようとすると





『もも!文化祭行くから!』




澪くんの声が背中に届いて、
私は振り向いて笑った。




『私、メイドやるから見に来てね!』




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