☆Friend&ship☆-妖精の探し人-
「さーてと。セレンそんなすみっこにいんなよ」
「…」
「船長さん来ないって言ってたから」
「…」
そっと近寄っていくと、セレンは金色の鎖を握りしめている。
キングがそれを覗き込んでも、わずかに身じろぎしたものの別に拒否はしなかった。
手の中にあったのは、丸い、開いたロケット。
綺麗に磨き上げられていたのだろう、曇り一つない。
そして中にあった二枚の写真。
桃色の髪の少女と、水色の髪の少年。
二人と一緒に写っている、小さな紅い瞳の男の子。
「ん…これお前?」
「そう」
セレンはそう呟いて、愛おしそうに二人の写真を撫でた。
「大事な人なの?」
「兄と姉だ」
「へぇ、綺麗な人だな」
曇り一つなく磨き上げられたロケットは、美しく輝きを放っている。
「そうだろ」
自慢気にそう言っておいて、無表情なセレン。
「これはお前?」
「…そうだ」
呟いて、セレンはさらにそのロケットをギュッと握りしめた。
もう一枚の写真には、まだよちよち歩きの女の子。
「この子は?」
「…」
「セレン?」
「姪っ子だ」
「姪っ子?」
頷いてセレンは、三人の方の写真を指す。
「この二人の子供だ」
「…なるほどね」
「…」
「…」
「…」
「ありがとな、大事なもの見せてくれて」
「…」
「嬉しかったよ、セレン」
真紅の手袋は、それよりいくらか暗いセレンの髪色に沈むように消えた。