嘘から始まる恋だった

おれは、2人を起こさない為にその場で固まる。

ずっしりと腕に重みがかかる。

落とさないように深くソファに寄りかかり、2人の体を胸に寄せ子ども達の体重を乗せた。

動けない。

どうしたものか⁈

カーテンの隙間から朝陽が差し込み出し俺の瞼も重くなる。

何度も寝落ちしそうになり、首を左右に振って眠気を飛ばし耐えていたがとうとう寝落ちしていたらしい。

腕にかかる重みが軽くなる…

まさか、落としてしまったのかとふっと目が覚めると目の前に優しく微笑む麗奈。

『ありがとう』とつぶやき唇に触れるだけのキスをくれる。

子ども達はと目で聞くと、布団ですやすやと眠る我が子達を指指した。

2人寄り添う天使の寝顔をいつまで見ていたら俺の肩に重みがかかり、腕に巻きつく彼女の腕とふわっと香る麗奈の香り。

少し拗ねた声で

『私もかまって…』

唇を尖らせ、すり寄ってくるから可愛くてしかたない。

彼女の頬に手を添えて、重ねる唇。

お互いに啄むキスを繰り返し、気持ち的にそろそろいいかなって思い深いキスをし舌を絡ませ盛り上がってくる体は熱を持ち吐息は甘く熱くなる。

その時…

また、けたたましく泣く声にビクッと体が揺れお互いに固まる。

あーーー

せっかくのチャンスが…

顔に出ていたのか麗奈は俺の唇にチュッとキスを落として邪魔をした蓮の元へ。

本当にこいつは、憎たらしい。

麗奈に抱かれ泣き止むとすやすやと腕の中で再び眠りについた。

絶対、わざとだ。

まだ、何もわからない未満児に苛立つが寝顔をのぞけば天使だ。

憎らしい蓮の頬を突っつき苦笑するしかない。

華はオムツが気持ち悪いのか足をバタつかせ泣き始めた。

麗奈が蓮をおろそうとすると蓮はぐずり泣きだす。

俺は、麗奈の代わりに華のオムツを交換して腕に抱くとすぐにすやすやと眠る華。

チュッと唇を重ね、クスッと2人で子どもたちの寝顔に幸せを感じ微笑んで俺たちはソファに座り、子ども達が目覚めるまで、もうしばらくこのまま…

寄り添い、幸せを感じていた。

あぁ…
いつになったら麗奈と肌を重ねられるのかなぁ。

心の底で独りごちる俺だった。
< 107 / 107 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:92

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
「じゃあね」 「あぁ、またな」 2度と会うこともないのに、次があるかのように笑顔で手を振って別れたはずだった。 かりそめの恋人だった人が、私の婚約者候補に名乗りをあげた。 再会した途端、彼が迫ってくるのは私を愛してるから? それとも、権力が欲しいから? 松浦 亜梨沙 24歳 ごく普通の家のお嬢さんから一転、日本の財政界を牛耳る久世家のお嬢様に。 千堂 理玖 29歳 大手製薬会社の一族でありながら、後継者争いに興味のない変わり者 一時の恋だったが、私の初めての恋。 全てを捧げた人。 信じたいのに、彼の愛は本物なのでしょうか?
御曹司様はシンデレラを溺愛する

総文字数/31,405

恋愛(純愛)60ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「俺のシンデレラ…」 「その呼び方はやめて」 「あの日の夜を忘れたなんて言わせないぞ」 麻生財閥の御曹司、麻生 尊の腕の中に捕らわれ、逃げ場を無くす清掃員姿の姫花。 「鬼ごっこは終わりだ。もう逃しはしない」 須藤 姫花(24歳)…須藤家のお嬢様でありながら 訳あってアルバイト生活 麻生 尊(29歳)…嫁候補の女達の中から姫花を気に入る。だが逃げられ彼女の素性を探るが彼女のようなお嬢様はどのリストにもいなかった。 諦められない尊は、姫花を見つけ出せるのだろうか? 姫花のシンデレラストーリーの始まり始まり…
甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る

総文字数/76,140

恋愛(オフィスラブ)145ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
小柴 菜々緒 26歳 高山 健斗 28歳 大嫌いな上司なのに… 挑発されて受けて立ったら 豹変してオオカミ男子に… 私の体力に限りがあるので、重い愛情表現は、お手柔らかにお願いします。 好きだと認めるのが怖くて 素直になれず、つれなくしてしまうけど… 寝ている彼にこっそりとキスしてしまうほど、 彼の甘やかな毒にハマってしまっている。 独占欲強めな彼の不器用な愛情表現に、苛立ちながら、抜け出せない沼に、ゆっくりと沼っていきます。 ☆ひめかさん  感想ありがとうございます♪ ☆鮭ムニエルさん  レビューありがとうございます♪

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop