私の嘘を完成させて

「ほら」

「…ありがとう。」

ロビーに移動した来て
自販機で買ってくれた
ジュースを受け取る。

二人きりになるなんて
久しぶり過ぎて
何を話したらいいのかわからない。

でも胸が締め付けられるほど
愛しいなんて思うのは
あの日から気持ちは
変わっていないからで。

言いたい事はいっぱいあるのに
緊張して口が開かない。

「…手」

「…え?」

顔を上げるとすごく
悲しそうで私を見つめる栄斗。

「手首…」

あ…そうだ。
私が自分自身を
傷つけてしまった事。


栄斗にバレた。


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