私の嘘を完成させて
部屋に戻り速攻尚人さんに
メールを送る。
【バカ】
送信。
メールの返事ではなく
速攻電話がかかってきたけど無視。
とりあえず隣人には
会わないように気を付けよう。
きっと大学生とかだろう。
童顔の可愛い男の子もいたけど
後輩って雰囲気でもなさそうだし。
特にあの彷徨って男はどうも苦手だ。
美形のくせして恐怖を覚えさせるその声。
大丈夫。
決めたじゃない。
心の中で言い聞かせる。
一週間後には新しい学校。
段ボールを漁って
新しい制服を出す。
ハンガーにかけてその制服を見つめる。
「…あと1年」
静かなカウントダウンが始まった。