私の嘘を完成させて
追いつけるはずないのに
走りまくる俺。
本当に見つかるのかよ…。
もしかしたらもう
家に帰ってるのかも…。
あー。さっそく弱気。
さっきの南那ちゃんの
言葉を思い出す。
「可愛い顔してるから何?
可愛い顔してるから、
女みたいだからって
そうやって目を背けるの?
そりゃあそんな
女々しければ
誰も好きになって
くれないでしょ。
今こうやって出て行った
あの子を追いかける事も
出来ないもんね。あんた。」
南那ちゃんの言う通り。
俺は女々しい。