私の嘘を完成させて

追いつけるはずないのに
走りまくる俺。

本当に見つかるのかよ…。

もしかしたらもう
家に帰ってるのかも…。


あー。さっそく弱気。

さっきの南那ちゃんの
言葉を思い出す。

「可愛い顔してるから何?
可愛い顔してるから、
女みたいだからって
そうやって目を背けるの?
そりゃあそんな
女々しければ
誰も好きになって
くれないでしょ。

今こうやって出て行った
あの子を追いかける事も
出来ないもんね。あんた。」


南那ちゃんの言う通り。

俺は女々しい。


< 318 / 402 >

この作品をシェア

pagetop