世界に幸せの旋律を。~君と私が綴る物語~
本を反対しているママの前で、実は本が大好きなんて言えるはずがなかった。

ママには凄く感謝しているし、ママの本嫌いが始まった理由も納得出来る。

あのばぁばが居なくなった時...ママは私のせいだと思わない代わりに、本が気分悪くさせて、外に出た時になにか犯罪に巻き込まれたんじゃ?と思ってる。

それに、私だってママに直接責められるのは怖いから、
当時は必要以上にその話に口は出さなかった。



それに...ここ数年になってだんだん国中でバットエンドストーリーが好まれて、本屋の殆どの本が悲しい話ばかりになって。

別に内容の好き嫌いは個人の自由だと思うのだけど...でも最近は以上に増えて、しまいにはそれと同じ方法で犯罪を行う人が出てきたのだ。

これを期にママの本嫌いは悪化して、文書なんて新聞か大事な資料位しか読まなくなった。





今日、本屋さん巡りで良い本探そうと思ったのにな...。



でも結局はママに心配をかけたくなくて、少し間が空いた後、

「...うん、そーだね...。」

私は曖昧な笑みを浮かべたまま、そう返した。

でも、絶対に行くつもりでは居るので優しいママへの嘘の罪悪感から、しっかりと顔を向ける事は出来なかった。

そんな私の笑顔にママは少し不安そうな表情を浮かべたまま、

「良かったわ...」

ともう一度新聞に目を向けながら、小さく呟いた。
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