籠のなかの小鳥は
「そこか!」

鋭い声とともに散じられた気が、小鳥を貫く。


「あっ・・ぅ・・・」


見つかった・・・・ベンチの陰で、おずおずと上体を起こす。


「蘇芳(すおう)、乱暴な真似はなりません」

「最初っから、おとなしく出てくりゃいーんだよ」

「あーぁ、もう、蘇芳くんは」


大またに近づいてくる足音。

おそるおそるベンチから顔を出す。紅く、燃えるような赤が視界を覆う。


濃い緋色の装束をまとい赤みがかった髪をもつ、小鳥とそう年も違わないように見える、少年。
尊大さをにじませるまなざしが、まっすぐ小鳥を見すえる。


彼につづく三人も、それぞれ、そう、古典で習った平安装束のような衣装を身にまとっている。
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