恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
ふっ…と小さく息を吐き、優しい目で私を見る。

「まさか、俺があんたに堕ちるとはな…」

後頭部にあった手が、頬に当てられる。

あっ…温かい。

「放っておくと無茶をする。
自分だけで悩んで、自分だけで解決しようとする…そんな悠里から目が離せない」

「…私のことを?」

「ああ。新人だからやない。悠里だけが、気になる」

「……」

「帰り際の、今にも泣きそうな悠里のことが気になって、仕事が手につかなくなった」

「えっ?し…仕事はしてください、ね」

キッ!

ひぃーーーっ

だから、怖いってば!





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