二度目の恋
『……もう顔をあげてください。もう済んだことですから。確かにこの20年……大変でした、けど、今謝られても何も戻りません。だから、今こうしてまた、一輝さんに会えたことがとても嬉しいです』
そういうと、一輝のお母さんは顔を上げてくれた
持っていたハンカチを渡すと
受け取ってくれ、ちょっと…と、
お母さんは出て行ってしまった
「……母さんは、最後まで反対したんだ。俺には好きな人と一緒になって欲しいからって……。政略結婚させられてるから……俺を生んだ時点で母さんは蚊帳の外だった。親父もお袋をかばう事もせず……小さいながら、お袋が可哀想だと思った。離婚してからのお袋は毎日笑っていた、俺との暮らしが楽しいって……」
「……親父、もう長くないんだ。こうやって話してることも、殆ど届いてない。親父の面倒なんて誰もみたがらない、俺もだ……けど、母さんだけは違った。今は他人だけど、家族だったからって……」
俺にはできないよ、と
一輝は悲しそうに呟いた