二度目の恋


20年の間、一度だけ遥輝が聞いてきた



「美奈ちゃんは、俺の親父のこと愛していた?」



あるは遥輝が高校2年生だったかな?
突然のことで驚いた


だって、今まで、一度だって
父親のことなんて言わなかった

言ってもいい年でも
絶対言わなかった……



『もちろん、』



それだけ言うと、納得してくれた
何が聞きたかったのか
私には分からない
何かを確かめたかったのかもしれない。


なぜ、彼はいなくなったのか……
彼との付き合いは短い
けど、妊娠を喜んでくれて
私と一緒になろうとしてくれた

だから……なぜ?
あの言葉は嘘だったのか。
そんな風には思えない


……、今更なにを考えているんたろうか
今更考えても、なにもならない
もう20年も前の話だ



もうそろそろ遥輝が帰ってくるだろう
ハンバーグを焼こうかな

缶ビールを飲み干し
キッチンへ向かった

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