僕の(わたしの)生きる世界1[完]
開花3
学園生活も6ヶ月を過ぎようとしている。

そんな頃、タケルが皆を呼び出した。


「やっと、落ち着いてきましたわね?」

モニカの言葉に頷く12人。

ここは、帝の会議室。


総帝のステラ

上位天使のミハイル

国王のタケル

ポッサム領主のヘンリー

オフワン領主のジェイク

マッカーニー領主のピーター

キーリ領主のユアン

執務長のルカ

ヘンリーの婚約者のモニカ

オフワンの守護者と最近言われる、元陸帝のポーロ

そして、ここにルーシー親子が居た。


「あなたが、ピーターの?初めまして、ヘンリーともうします。」

「サアヤです。あの…わたくし…よろしくお願いいたします。」

いきなり、ガーナレス国の重要人物が集まる場所へと連れてこられたルーシーの母親は、緊張でガチガチになっていた。

「覚えていますか?」

その様子に、ミハイルが声をかける。

「あ、はい!わたくし達親子の為に、何度か治癒をしてくださって!」

と、お辞儀をする。

「あの後も治癒を?へー!ミハイル、見直したわ!わたしも気になっていたのだけど…。」


ステラが、ニッコリと笑った。

「は、はい!ステラ様と…。ジェイク様の事も、覚えています!意識が朦朧としていたので…。あの、ありがとうございました!」


そして、また深くお辞儀をするサアヤ。

「しかし!ピーター殿が結婚とは!!マッカーニーは、モニカとピーターのダブルおめでたで、凄いじゃないですか!?」

そう発言したのは、ユアンだった。

「お兄様も早くお相手見つけないと?」

「そう言う、我が妹には想い人はいるのかい?」

と返され、真っ赤になるステラ。

「あら?ステラ?もしかしているのじゃありません?」

「ちょっと!居ないわよ~!モニカったら!」

モニカとじゃれ合うステラを見て、ジェイクは少し哀しげな表情をした。

そんなジェイクの手に、小さな手が触れた。


「ルーシー?君も元気になって良かったね?」

ジェイクは、ルーシーに微笑みかけた。
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