WOLF-孤独のその先-
人集りを通り過ぎるほんの一瞬、見えた光景に思わず足を止めた。
道路に倒れている血だらけの三人の男性、そしてその人達を血に染めたであろう張本人は傷一つ作る事なくただ拳を紅色に染めて立たずんでいる。
この光景を何度見ただろう。未だに一人の男を殴り続けているキョウヤを何度街で見かけただろう。
周りの人達は興味本位で見ているだけなのか、それを誰も止めようとはしない。
今までは私もこの人達と同じだった。
この周りの人達と同じようにただ立っているだけだった。