優しくて温かい場所(Gently warm place)

∴∴どうしたい


「俺は、咲桜から貴方と付き合う
報告は受けていました。
当時の咲桜は、貴方と過ごす日々が
楽しくてたまらないみたいだった。

そんな咲桜を
親父は、全て調べあげていて
放置していた。

だが、代議士の神崎先生から
甥の嫁を探してる
と、言う話を聞いて
咲桜をあてがうことにした。

咲桜が、大学4年の冬休みに
咲桜を呼び出し、
神崎の甥と結婚をするように
命令した。

咲桜は、かなり反発したみたいだ
貴方と結婚すると
だが、親父がそんなこと許すはずもなく
親父の言うことを聞かなければ
君や君の両親を二度と教壇に
たてないようにする
と、脅したんだよ。

あの当時の親父なら、
赤子の手を捻るより
簡単な事だったろう。

咲桜は、絶対に君や君の両親に
手を出すなと
言って、神崎に嫁いだようだ。

神崎との間に二人の子供がいるが
神崎は、仕事バカで家庭を省みる奴ではない
父親は、すでに他界していたが
母親にとって、神崎は一人息子で
溺愛していて、神崎自身も母親を
大切にしていた。

ニューヨークから、帰国してからは、
神崎の母親の面倒も咲桜が
みている。

痴呆も始まり、介護は大変で
施設にいれるように咲桜が
懇願しても、身内の恥もあるし
愛する母親を捨てるような
気持ちになるのか
頑なに拒んでいる。

その上
神崎も神崎の母親も
咲桜の瞳を嫌がり
咲桜は、素を出すこともなく
18年間生きている
俺が、貴方や咲桜の事を知ったのは
咲桜がニューヨークで、
生活を始めた後だ。

きっと、咲桜は俺にも迷惑かけたくなくて
知らせなかった。

あいつは、いつも人のために我慢し
自分を犠牲にして生きてきた
俺は、咲桜に幸せになって欲しい
今なら、俺にも咲桜を守る力がある
安西さん、この話を聞いて
貴方はどうしたい?」
< 30 / 61 >

この作品をシェア

pagetop