living

花菜と俺

初デート

いつもズボンばかりの花菜が

ワンピース……


「なに?」

「可愛いなって」

「/////そう?ありがと」

今日は、母さんも誠実さんとデート

夕食までに帰って来て、そして

誠実さんも泊まる

4人で寝るんだって…

「「いってきまーす!!」」


先に母さん達が出て行った


「ちょっと待ってて
晩御飯の支度少ししとくから」


花菜は、母さんが気をつかうからって

出て行ってから、下ごしらえを始めた


気をつかってるのは、花菜の方だ


エプロンを外して、ソファに座る俺のところにきた

「おまたせ」

ギュッ

「ちょっと~伊緒里!!どうしたの!?」

「花菜が料理してる間、さみしい」

「子供かよ!!」

ちゅっ

「子供がこんなことするかよ!!」

「//////タコ!!」


初々しい反応なんだけど、口が悪いのと

タコは、定番になってきた


「よし!出掛けるか!!」

「うん」


外に出て


「ん」


真っ赤な花菜が手を差しだしてきた


「繋ぐんだろ!?…ん」


男前かよ!!!可愛いけど


「で? どこいくんだ?」

「まずは~ 堅実のお墓参り」

「え?」

初デートで?

「見せびらかすの」

「は?」

「いい男捕まえたでしょって/////」

/////恥ずかしい



「週に1度は、行ってるの」


知らなかった



「あたしさ……堅実にフラれたんだ」



付き合ってないって、そゆことか


「時々 思うんだ
病気じゃなかったらって…
病気じゃなくてもフラれたと思うけど
すごく好きだった」


花菜の手をギュッって、握った



「伊緒里…」


それから、特に会話もせず


墓についた

「いつ死んでも、いいって思ってた…
だけど…
堅実に先立たれて、伊緒里を好きになって
つき合うようになって、考え直した
あたしが死んだら
伊緒里がさみしいでしょ?
だから、長生きしないとっ!
堅実……もう、来年の誕生日まで来ないからね!!バイバイ!!」


花菜は、俺の方へにっこりと笑ってくれた


立ち上がって、俺の左手と花菜の右手を
絡ませて


「次、行こう!!」


どんどん花菜を好きになる

あったかい花菜の手が

気持ちいい



次に来たのは、おしゃれなレストラン

「井原です!」

「お待ちしておりました
どうぞ、こちらへ」


ひぇ~

俺、払えるかな…

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