太陽を追いかけて


─────
蒼汰、おはよう。
待ち合わせの場所だけどね、
私の最寄り駅から数分歩いたところに、
景色がものすごくきれいな公園があるんだ。
公園っていっても、遊具とかは撤退されてて
ただのひろっぱみたいになってるけど。
蒼汰にはこっちまできてもらわなきゃ
いけなくなるんだけど……
─────


そこまで打って、私は下の方にある送信ボタンをタップする。


蒼汰にメッセージが送られた。


それから数分後、蒼汰からの返信を告げる音が部屋に鳴る。


─────
いいよ。公園か。
愛莉の最寄り駅の近くに
そんな公園があるなんて知らなかった。
11時くらいに行けばいい?
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─────
蒼汰、こっちまでくるの大変なのに
本当にありがとね。
11時でいいよ。駅で待ってるね。
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私は蒼汰にそう返信すると、ベットから立ち上がり出掛ける準備を始める。


……蒼汰に話すの、緊張するなあ。


上手く言いたいこと言えるのか分からないけど、あの公園からの景色がすぐ目の前にあると言える気がする。


そのくらい、あの場所からの景色はきれいだからさ。


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