太陽を追いかけて



午前11時前。


少しだけ家を出るのが遅れちゃった私は、駅までの道をバタバタとダッシュで駆け抜ける。


6月の太陽の下を走るのはとてもしんどくて、額からも背中からも、ありとあらゆるところから大量の汗が吹き出している。


こんなんじゃ化粧も落ちちゃうし、蒼汰にみっともない姿を見せちゃうことになるじゃん……。


そう思ってテンションが下がるけど、話したいことがあると言ったのは私なのに蒼汰を待たせるのはもっといけない。


その気持ちだけで私は駅まで走り続けた。


「あ……」


駅までたどり着くと、ちょうど蒼汰を乗せた電車が到着したところだったみたいで、乗客がちらほらと降りていた。


改札口で蒼汰を探しながら待っていると、紺色のシャツに薄い色のダメージジーンズをはいた蒼汰の姿が見えて、


「蒼汰っ!」


って蒼汰の名前を呼ぶ。


蒼汰は改札口で待つ私を見つけると、ほっと息を吐いたあと口許を緩ませて笑って、片手を少しだけ上げた。


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