告死天使
でも…。

はっきり言って、音楽の道に進もうという確信自体、俺の中では揺らいでいた。

志望理由は、要約すると「彼女のためのカッコつけ」。

卒業して彼女と離れたことで、その意味も薄らいでいった。

彼女と俺との、ごく希薄なつながり。

入院したことすら、人づてにしか分からない。

彼女には薔薇色の未来がある。
俺は、それを傍観するだけでいい。
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