仮氏
そんな勝手なマイルールを作っていた私にとって、彼からのプレゼントは嬉しくもあったけど忘れられない思い出の物になってしまった。
それでもやっぱり嬉しさの方が大きくて、足首に光るそれをいつまでも眺めてしまう。
いい年をして何をしてるんだか…とそんな自分に呆れた。

昨日の事が嘘だったかのように月曜日がやってくる。
私はパソコンとにらめっこをしながら書類をつくる。
またいつも通りの1週間が始まった。
珍しく定時で仕事を終えて、家に帰る。
ストレッチをして、テレビをなんとなく眺めていると携帯が鳴る。彼だった。

「どうしたの?」

『用はないけど』

「はぁ〜?」

『用がなかったらかけちゃいけないのかよ』

「いつもかけてこないじゃない」

『声聴きたかっただけだよ、何してるかなって』

そんな彼の言葉に、単純な私の顔は思わずほころぶ。
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