仮氏
別にこんなことされるのが初めてなわけでもないのに、やけに心臓の音がうるさい。

「莉音のドキドキすごいよ?大丈夫?」

「う…るさいっ」

こいつ年下のくせに、なんでこんなに余裕があるんだろう?
よしよし、と頭を撫でる彼を感じながらそう思った。
だいたい私に接してくる年下の男の子ってやつは、『オネーサン』みたいな態度がみえみえでいかにも甘えたい!草食系!って感じの子が多い。
残念ながらそういうのをかわいいと思えるタチじゃないので、軽くあしらって終わりなのだが。
でも、彼は甘えたい!ってタイプではなさそうだ。
懐に入ってくるのは上手だと思うけど。

なんて考えていると、彼の手がスッとブラの中に入ってきた。

「ちょっと!ダメ!」

「え?」

「これ以上はダメ」

さて、私がこうして拒否ったら彼はどう出てくるのだろう。
体目的のセフレ作りの為に時間をかけてるなら、強引にくるかこれ以降会うことはなくなるだろう。
と、私なりに考えた。

「本当にダメ?」

「ダメ」

「わかった…。莉音の嫌がることはしない」

と彼は手を服の中から出した。
そのあと、私をぎゅーっと抱きしめてキスをした。
今日の彼はほんのりと香水の香りがした。
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