仮氏
そうこうしているうちにお酒がグラスに注がれ、料理が運ばれて来る。
どれも盛り付けが綺麗で思わず写メに収めたいくらい。
さすがに行儀が良くないと思うので行動には移さなかったけど。

「おいしい!」

「ん、まぁまぁだな」

ゆっくり食べていると、彼の視線に気づく。

「…なによ」

「別に」

「気になって食べられない」

「んー?」

「だから、そんなに見られたら食べづらい!」

「いやー、食べ方きれいだなって」

「はぁ?!」

「前も行ったじゃん、メシ」

「うん」

「その時思ったんだけど、やっぱ今日も食べ方きれいだわ」

「言っても、まだ一緒にちゃんとしたお店でごはん食べるの2回目じゃない…」

照れ隠しに私はそう答えた。
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